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所信表明 弐代目総代 榎本 恒

警備,東京

平成29年12月11日

 

理念の承継

 

ごく最近読んだ本の中に、以下のような記述がありました。
「健康で、からだになんの故障も感じなければ、僕たちは、心臓とか胃とか腸とか、いろいろな内臓がからだの中にあって、平生大事な役割を務めていてくれるのに、それをほとんど忘れて暮らしている。ところが、からだに故障ができて、動悸が激しくなるとか、おなかが痛み出すとかすると、はじめて僕たちは、自分の内臓のことを考え、からだに故障のできたことを知る。 ~中略~ 同時にまた、人間のからだが、本来どういう状態にあるのが本当か、そのことをはっきりと知る。同じように、心に感じる苦しみやつらさは人間が人間として正常な状態にいないことから生じて、そのことを僕たちに知らせてくれるものだ。そして僕たちは、その苦痛のおかげで、人間が本来どういうものであるべきかということを、しっかりと心に捕らえることができる。人間が本来、人間同士調和して生きてゆくべきものでないならば、どうして人間は自分たちの不調和を苦しいものと感じることができよう。お互いに愛し合い、お互いに好意をつくしあって生きてゆくべきものなのに、憎みあったり、敵対しあったりしなければいられないから、人間はそのことを不幸と感じ、そのために苦しむのだ。また人間である以上、誰だって自分の才能をのばし、その才能に応じて働いてゆけるのが本当なのに、そうでない場合があるから、人間はそれを苦しいと感じ、やりきれなく思うのだ。人間が、こういう不幸を感じたり、こういう苦痛を覚えたりするということは、人間がもともと、憎みあったり敵対しあったりすべきものではないからだ。また元来、もって生まれた才能を自由にのばしてゆけなくてはウソだからだ。 ~中略~ もちろん、自分勝手な欲望が満たされないからといって、自分を不幸だと考えているような人もある。また、つまらない見栄にこだわって、いろいろ苦労している人もある。しかし、こういう人たちの苦しみや不幸は、実は、自分勝手な欲望を抱いたり、つまらない虚栄心が捨てられないということから起こっているのであって、そういう欲望や虚栄心を捨てれば、それと同時になくなるものなんだ。その場合にも、人間は、そんな自分勝手の欲望を抱いたり、つまらない見栄を張るべきものではないという真理が、この不幸や苦痛のうしろにひそんでいる。 ~中略~ お互いに、この苦しい思いの中から、いつも新たな自信を汲み出してゆこうではないか、正しい道に従って歩いてゆく力があるから、こんな苦しみもなめるのだと。」

 

歴史に学ぶことができない愚者にとって、こんな悩みや苦しみという経験から学ぶことこそが重要であると、私には読めました。
また相対的な幸福のむなしさや、悩み苦しみから逃げずに立ち向かっていくことにより、絶対的な幸福という喜びへと向かっているのだと。

 

我々IMSグループは、初代総代のもと絶対的な幸福を得るために夢や希望を実現する数々の計画を遂行してきましたが、私にとってその歩みの中には、喜びとともに、悩み・苦しみが幾度となく有りました。
仲間に励まされ、切磋琢磨する喜びを感じ、幾度と起きる奇跡に感動し、パーフェクトハーモニーを標榜しながら不調和に悩み、自分勝手な欲望や見栄で苦しみをなめ、自分の過ちに悔恨する。

 

我々の一人ひとりが人財となるために、人格を磨き、能力を発揮させ、仲間とともに繁栄し、幸福になる。その究極の手法である「後継」の対象者は誰であるべきなのか、それは人より多くの失敗をして、悩み苦しんできたはずの自分である。

 

前記した本の中にはゲーテの言葉が引用されています。
それは「誤りは真理に対して、ちょうど睡眠が目覚めに対すると、同じ関係にある。人が誤りから覚めて、よみがえったように再び真理に向かうのを、私は見たことがある」というものです。
成功体験を積ませてくれた先輩に感謝し、自らの失敗・悩み・苦しみを糧とし、今後は仲間のために悩み苦しみ、自分と仲間の人格能力を向上させてゆくことに尽力します。
そのためには今までの自分の経験を踏まえれば、本当の覚悟を決めることです。
自分に甘えを許さず、退路を断つ必要があります。

 

思考・宣言・実行

IMSグループの未来が、どうあらなければならないのか思考し、次期事業計画に宣言します。そこには当然初代と同じように期限を設けます。しかし、その期限にかかわらず宣言通りの行動が実行されているか否か、一年ごとに株主から信任・不信任を審査してもらいます。
もちろんわざわざ宣言しなくとも、いつでも総代職を解任することが可能なことは従前どおりです。
ここに約束することは、私が宣言通りの結果を出せないときにはIMSグループを去るという決意です。
単に取締役を降りるのではなく、文字通りグループから消え去ります。今日ここで崖っぷちに立つことを宣言します。
事業計画はまた改めて発表しますが、今日はこの決意を所信として皆様に明らかにして、総代職に邁進してまいります。


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